日本でどうして若者が弱者に転落したのであろうか。なぜ若年層が希望に沿った職に就くことができず、非正規雇用とりわけフリーターという存在に甘んじなければならないことになっているのであろうか。それを解くカギは、労働市場における制度面の硬直性にあると考えられる。労働市場に対して、若者は新規参入の立場にある。その際制度面での規制が働いていれば、若者にとって不利な条件になり、その分弱者になる可能性がある。その要因として指摘されなければならないのは、雇用保護規制(EPL)である。
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既存の正社員(正規雇用)については、従来からある法規制のもとで、その身分が保障されているのに対し、非正規雇用については法的措置がほとんどなされておらず、いわば放置状態にある。こうした非対称な対応に、今日のいわば不安定な若年雇用情勢を生み出した根本的な原因があると考えられる。OECDのEPLの指標を思い出していただきたい。雇用者を保護する規制を指標化して、各国を比較したもので、正社員のEPLの強い国ほど非正規雇用が増えているという調査結果が出ている。日本は先進国のなかでも、EPLが強い国の一つとして位置づけられている。この事実からも、EPLの強さが非正規雇用の増加につながっていると見て間違いないだろう。